みなさん、こんにちは。今回は私が「複数のバリエーションの車両が存在するアドオン制作」のやり方を記事にしてみようと思います。とはいえ、バリエーションのない車両でもできる工程なのではあります。
ただ、正直とても効率的かといえばそうではないかと思いますので、極限まで効率化を行いたい方は去年のM_Kasumi氏の記事をご覧いただければと思います。
東武8000系のアドオンを作っていこう
今回は、拙作のアドオンである「東武8000系」を主に使用して解説します。私pak128.Japanでアドオンを作っており、画像の縦の長さが128の倍数で記載しますので、64など他のサイズのpakのアドオンを作られる方はお手数ですが適宜読み替えていただければと思います。

東武8000系の場合、塗装がツートンやセイジクリーム、新塗装の通常のものが3種類に、フライング東上や亀戸線といったリバイバルカラーまで様々なカラーリングが存在し、またデザインも東武顔と修繕顔の2種類が存在します。
ですが、今回は説明のために作る仕様は簡略化し、「現状の野田線で走ってる仕様」の以上の三種類に絞ることにしました。
また、こちらも簡略化のため、制作する車両は「浅草・池袋方先頭(クハ8100)+パンタグラフあり中間(モハ8200)+パンタグラフなし中間(モハ8300)+伊勢崎・寄居方先頭(クハ8400)」のみとします。

また事前にファイル名の法則も考えておきましょう。これはpng/dat/pakの各ファイル共通の名前にします。今回は以下のような形とします。

「Tobu_8000_」を枕詞にし、それぞれの仕様を英語で表したものを後ろにつなげていく、という形にします。
作るものの説明が終わったところで、早速アドオンを作っていきましょう!
先頭車両+中間車両の画像を作る
まず基本となる先頭車両と中間車両のpngファイルを作ります。これは既存の車両から改造するなりなんなりなんでもいいです。
私はアドオンを制作するソフトはiPadの「ibisペイント」を使用しています。とはいえ、アドオン制作にibisペイントを使う変人はなかなかいないと思うので、レイヤー機能のあるペイントソフトなら対応できるような解説をしていきます。フリーソフトもありますし、最近のペイントもレイヤーが使えるみたいなので環境自体は簡単に手に入ると思います。
このように屋根上や床下に機器のない先頭車+中間車の1024*256の画像ファイルを用意します。昔売られていたBトレの2両セットみたいな感じですね。
既存のアドオンからの改造の場合は、一番屋根上機器の少なく、床下機器が描かれていない先頭車と中間車から2両分切り取り、コピーするのがいいと思います。
カラーバリエーションや、車体の仕様の違い(デザインとか)がある場合はそれらはレイヤーで管理します。
塗装と前面デザインは別々のレイヤーで管理します。例えば、「ツートンの東武顔」の場合、ツートンのレイヤーと東武顔のレイヤーを表示させます。
各車両ごとの仕様を作る
続いて、各車両ごとの仕様を作ります。例えば後尾車だったり、パンタグラフがあったり、なかったり…といった感じです。
レイヤーが増えすぎると煩雑になるので、私はここからの作業は別のファイルにすることが多いです。

そこで、必要な分先頭車と中間車をコピーします。

後尾車にコピーする場合、前4枚の画像を後ろ4枚の画像に、もう一方も同様にします。
他に出力していた先頭車+中間車の画像も同様にコピーをしていきます。

コピーを完了させたものがこちらになります。
続いて、屋根上や床下の機器類を載せたり、車両ごとの差異を描いていきます。

屋根上機器のレイヤー管理をするときに気をつける点は表示順です。この例では、手前のパンタグラフ-冷房-後のパンタグラフと表示できるようにしています。
例えばE233系のように、集中冷房式で真ん中に1個大きい冷房が載っているとパンタグラフのレイヤーを1枚にしてもいいのですが、このように分散式の冷房でパンタグラフが冷房の後ろに隠れる部分ができる、といった時は前と後ろで分け、冷房のレイヤーを挟む必要があります。他にアンテナなどを搭載する場合も、順番は気を付ける必要がありますね。

冷房やパンタグラフや、最後尾のライトなど各車両ごとの差異を反映をさせたものがこちらです。電車っぽくなってきましたね。

各バリエーションを作り、これでpngは完成です。次はdatを書いていきます。
datを書く
私がdatファイルを書く時は、M_Kasumi氏が作られた Pak128Japan Train Dat Maker 、及び Simutrans Coupling Monster を使用しています。
私が複数のアドオンを作る際はまずベースとなるdatを作り、そこから名前を書き換える、といった形でやっていきます。
ベース用のdatに対照するベース用のpngも必要なので、今まで作った何れかのpngファイルをベース用にコピーして使います。今回の場合は、「Tobu_8000_base」というpngファイル名にしておきました。以下datも同様の名前を付けます。
Dat Makerを使う
まずはDat Makerの方を使います。

右上の「プロパティ」を開き、必要な情報を記入していきます。特に接頭辞をつけられる機能が便利。複数の車両に決まった名前をコピーできるので、後は区別するだけで別の車両を作れます。
接頭辞には「Tobu_8000_base」と入力しておきます。最高速度や起動加速度などの諸元は、Wikipediaを参照したり、会社のHPに記載されていることもあります。

左上の「画像」から画像マネージャが開けます。「ファイルを選択」から画像ファイルを読み込ませていきます。

プロパティの記入と画像の読み込みが完了したら、各車両にアドオン名・定員・重量・出力を記載していきます。こちらも諸元は、Wikipediaなどを参考に入力します。
ここまで入力出来たら、左上の「dat・json作成」をクリックします。

するとこういった画面が出てきます。「dat保存」をクリックし、作成したdatがダウンロードできます。「json保存」をクリックすれば、作業内容を保存したjsonファイルをダウンロードすることもできますよ。
datを保存すると車両1の名前でダウンロードされるので、名前をpngに合わせて「Tobu_8000_base」に変更しておきます。
Coupling Monsterを使う
ここからはCoupling Monsterの出番です。こっちで1からアドオン作成もできるのですが、慣れているのでDat Maker使っちゃうんですよね…
「既存のファイルを開く」を選択し、ドラックアンドドロップでpngファイルとdatファイルを読み込ませます。

読み込ませるとこのような画面が表示されます。左下に書いてあるように、読み込まれている車両をドラック&ドロップで視覚的かつ簡単に連結設定をすることができます。これまた便利。必要な連結設定をしていきましょう。
また、「日本語名」の部分に文字通り日本語名を入れれば日本語化ファイル(ja.tab)も出力できます。

「連結」のところから連結する車両のプレビューができます。実際にpak化しないとできない確認が制作途中でできるのはとてもありがたいですね。

連結させた写真の撮影も撮れます。透過されており、サムネイル撮影にも使えますね。
連結設定と、(必要であれば)日本語名の入力が終われば「保存の部分から」datファイル及びtabファイルの保存ができます。
これで、datファイルに関する作業は一区切りです。
ベース用のアドオンからバリエーションを作る
ここからベースのdatをバリ展(模型鉄的表現)していきます。
まず、検索・置換機能のついたテキストエディッタを用意します。メモ帳でもOKです。私は Crescent EveというHTMLエディッタを使っています(?????????)…が、誰でもできるようにメモ帳で解説をしていきます。

まずベース用のdatをコピーし、pngに合わせて名前を変更します。
現状内容は同じなので、どれでもいいのでdatを開いてみましょう。

datファイルを開いた一部を取り出すと、このようなことが書かれています。
ここで編集→置換から、「base」の部分をそれぞれ対応する内容に合わせていきます。必要内容を入力したら、「すべて置換」で置き換えます。

これで名前を変えることができました。ほかのアドオンも順次やっていきます。
datが完成したら、makeobjでpak化します。
完成したか確認する
pak化したら、みんな大好き試運転をしていきましょう。
私は、自作のアドオンをテストするための環境を用意しています。最低限整備しただけです。
まずは車庫を開いて、作ったアドオンを検索してみましょう。

お、いい感じですね。車庫から各車両をそれぞれ出庫させてみます。

ちゃんとできてるみたいですね。

このようなNゲージのスターターセットのような環状路線を作ってやると、すべての方向が見えるのでミスがわかりやすくていいですよ。
完成したアドオンは走らせて楽しみましょう!
以上でアドオン作りの記事を終わります。ご覧いただきありがとうございました!